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事故を防ぐには集中しすぎないこと?【CH Driver’s Lesson④】

2020.9.1

まずは下の絵をご覧ください。

この絵の中で、中心の赤い点だけを見てください。
しばらくすると、周りの青い円が消えてくると思います。

いかがでしょうか? 周りが真っ白になって、赤い点しか見えなくなったのではないでしょうか?

これはあなたが中心の赤い点に集中することで、
周りの青い円を脳が不必要な情報だと判断し、勝手に見えなくさせるという言いかえれば「脳のいたずら」のようなものです。

 

ここでお伝えしたいことはこうした現象は、何もこのような絵だけに起こるわけではなく、
みなさんの日常生活や仕事の中でも頻繁に発生する、ということです。

例えば、トラックを運転中に、前方をしっかりとみて運転することは安全運転の基本中の基本ですが、
極端な話で、前方車両についているメーカーエンブレム(例えばトヨタのマークなど)だけを注視してしまっていると、
前方車両の動きだけでなく、周りの状況などが見えなくなってしまい、事故を起こしやすくなってしまいます。

また構内でのリフト作業の時も同じです。
何か一つのことに注意しすぎてしますと、例えば周りの歩行者や車両に気が付かなかったり、
高さのあるところで接触事故を起こしてしまったりと、他が見えていないことによって事故が起こりやすくなります。

トラックドライバーは簡単な仕事ではありません。
毎日の仕事の中で、確認しなければならないことや、判断しなければならないことが同時に複数発生するため、
全体の状況を俯瞰(ふかん)するように見ながら、最適な判断や行動が求められます。

そうした判断や行動が1秒早まったり、遅くなったりするだけで、
それが大きな事故につながる可能性があるため、出発から帰庫まで、そして無事に家に帰るまで、
決して気を緩めてはいけない仕事です。

事故を防ぐには集中しすぎないこと?
というタイトルにさせてもらいましたが、当然運転中や作業中の集中力は事故を防ぐために大切です。
ですが、「何か一つのことにとらわれ過ぎること」は逆に危険を高めることにつながります。

バランスが難しいとは思いますが、
今目の前で起こっている全体像を把握する「鳥の目」と危険な箇所をしっかりと見極めることのできる「虫の目」
この両方で物事を見て、考え、行動することを、みなさん1人1人がしっかりと理解し、実行することで事故削減へつながっていくと思います。

実際のドライバーさんで多いと感じるのは、前方車両との車間距離がきちんと取れていない人ほど、
全体的に物事を見ることができない人が多く、結果として事故が起こす確率が高くなっているという印象があります。

運送会社の管理側としても、さまざまな視点から事故やドライバーの行動についての分析を行い、
1件でも多くの事故を発生させないことが大切だと考えています。

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