2023.4.18
毎年愛知県では夏頃実施されている『毒劇物取扱者試験』
弊社では直接的に業務で使うことはありませんが、今後の多様な輸送に対応するために取得しておくことはムダにはならないという考えから受験をし、最短ルートで合格をすることができました。
そんな経験をベースに、今回は今まで一切毒劇物に関わったことがないという方でも合格できる勉強法についてご紹介したいと思います。
【① 準備するもの】
・テキスト⇒ 毒劇物取扱者 合格教本 第3版
・愛知県の毒劇物取扱者試験 過去問 5年分
https://www.pref.aichi.jp/soshiki/iyaku/0000076663.html
※A4横で1枚に2ページ印刷すると持ち運びなども楽なのでおススメです。
テキストについては、現在第3版まで発行されている 毒劇物取扱者合格教本 1冊だけで大丈夫です。
出題者もこちらのテキストを参考に問題を作っているのではないかというほど、このテキストに載っている内容だけを覚えれば、確実に合格圏内の実力がつきます。
受験を考えている方や、受験を決めている方は、まず始めに上記の2つのものを準備してみましょう!
【② まず解いてみよう!】
まず①で印刷した愛知県の5年分の過去問の一番新しいものを何の知識もなく解いてみてください。
初学の方はおそらく全くというくらい点数が取れないと思いますが、問題ありません。勉強を一切していない状態でのあなた自身の実力をはかることが目的です。
ちなみに愛知県の毒劇物取扱者試験ですが、下記の構成となっています;
<筆記>
・毒物及び劇物に関する法規 20問
・基礎化学 20問
・毒物及び劇物の性質及び貯蔵その他の取扱方法 10問 【合計50問】
<実地>
・毒物及び劇物の識別及び取扱方法 20問
筆記と実地に分かれていますが、全て筆記試験になります。
またそれぞれの合格基準は筆記で30点以上、実地で12点以上です。
他の県の試験では、筆記の科目ごとに合格点が定められていることもありますが、愛知県では全体で6割取ればいいため、苦手な科目があっても合格しやすくなっています。
愛知県のHPでは過去5年分しか過去問が掲載されていませんが、以前のものも参照できるように
チャーターズのホームページでは愛知県の毒劇物試験の過去問題をダウンロードできるようにしておきますので、
是非チャレンジしてみてくださいね!
愛知県の毒劇物取扱者試験 過去問 直近5年分: https://www.pref.aichi.jp/soshiki/iyaku/0000076663.html
H29 問題 | H29 解答 |
H30 問題 | H30 解答 |
R1 問題 | R1 解答 |
R2 問題 | R2 解答 |
※H29のみ初めからA4見開きVer.
【③ 科目別勉強法】
<筆記>毒物及び劇物に関する法規
テキストの法規の章をまず読んでみてください。
その上で、過去問の法規の部分のみ2~3年分解いてみましょう。
法規は出題の範囲が狭く、また毎年同じような問題が繰り返し出題される傾向があるため、テキストの法規部分を1、2週読むことで十分に合格点以上取れる科目です。ここの20点は筆記試験全体の得点源となりますので、5年分の過去問を2~3週しながら、間違えた箇所はテキストで確認することで、確実に16点以上は取れるようになります。
<筆記>基礎化学
文系の方を中心に苦手とされる方が多いのが、この基礎化学のパートです。
基礎化学についてもまずは過去問で基礎化学の部分のみ、数年分解いてみましょう。どのような問題が出題されるかその傾向をつかむことが大切です。
molやphなど簡単な計算が必要になる問題なども出てきますが、こちらも基本的にテキストと過去問の繰り返しによる暗記で6割以上は取れるようになります。
中学や高校で学ぶ、語呂での暗記(水平リーベ僕の船・・・など)を1つずつやっていけば、心配ありません。また法規で8割以上点数が取れれば、ある程度の捨て問を作ってしまっても問題ありません。苦手とされる方は5割正解をまず目指しましょう!
<筆記>毒物及び劇物の性質及び貯蔵その他の取扱方法
41問目からは本格的な計算(mol濃度など)や毒劇物の性質について問われるパートです。
毒物劇物の用途などはテキストの法規のパートに掲載されているものから出題されたり総合的な理解が問われる部分ですが、こちらはテキストよりも合格教本の付録としてダウンロード可能な暗記プリントを使用することが効果的です。そのためテキストは補完的に使用し、まず下記のサイトから資料をダウンロードしてみてください。
https://gihyo.jp/book/2021/978-4-297-12046-7/Declarationform
※パスワードについては、実際にテキストを購入して入力してください。(すみません、掲載はできません)
ここにある暗記プリントをA4サイズで両面印刷等し、必要に応じて毒劇物の名称を暗記ペンなどで見えないようにし、繰り返し覚えていきます。やっていくうちに、品目ごとに特徴のあるワードが出てきますが、愛知県の試験ではほぼこのプリントと同じワードで出題がされるため、これで勉強することが一番の早道です。(時々プリントに載っていないものも出題されますが、そうしたものでも消去法で回答できるようになっています。)
<実地>毒物及び劇物の識別及び取扱方法
さて、ここから実地試験となります。
ここでの勉強方法は筆記の「毒物及び劇物の性質及び貯蔵その他の取扱方法」と完全に同じで、暗記プリントを中心に暗記を行い、過去問を繰り返しすることだけです。
傾向としては、性状で出題される物質は貯蔵法や廃棄法などでも出題される可能性が高く、またそれぞれ特徴的な品目は過去に何度も出題されたりしています。またそれ以外に、個人的にテキストの内容を横断的にまとめた資料を作成して使用しました。
こちらも下記ダウンロードできるようにしてありますので、是非使いながらご自身で足りない部分は追加するようにしてご活用ください。
【④ 合格のためのプロセスとして】
テキストを見てもらったり、暗記プリントをDLして確認してもらえれば分かりますが、毒劇物の試験では100種類以上の毒劇物の性状・貯蔵法・毒性・廃棄法・鑑別法などをそれぞれ覚える必要があり、初学での暗記作業はなかなか骨が折れるかと思います。
愛知県の毒劇物試験は毎年8月後半に実施されており、まとめて勉強時間が取れるのであれば1か月前からの準備でも十分合格できると思いますが、暗記においてはなるべく早い段階から、反射的に答えが出てくるようになるまで反復して覚えていくことがもっとも楽な方法です。そのため、遅くても5月中旬~6月初旬頃からテキストや暗記プリントを眺めながら、「週に1度 1~2年分の過去問を解く」くらいのゆったりしたペースでムリなく学習することが、合格のための最短ルートだと近づくと思います。
愛知県の毒劇物試験は、繰り返しになるかもしれませんが合格教本と過去問だけあれば誰でも確実に合格できます。
問題については過去問のみに絞って、なるべく負担がなく、効率的に合格できるよう早めに学習を開始してみてください。
最後に、過去問の回答シートを用意しておきましたので、こちらを印刷して何度もチャレンジしてみてください。